IT業界研究

IT業界とは?IT業界地図で業種と代表的な企業について徹底解説【2021最新版】【未経験者・就活生向け】

2020-08-13

悩める人
悩める人
・IT業界って一言にいっても、どのような業種があって具体的に何をしているの?
・IT業界に就職しようと思っていますが、IT業界の企業や将来性について具体的に知りたい

この記事はこういった人のために書きました。

 

  • この記事でお伝えしたいこと
  • 一枚で理解できる!IT業界地図!
  • IT業界の分類と基礎知識
  • 情報処理サービス(SI)業界とは?業務内容と代表的企業について
  • インターネット・Web業界とは?業務内容と代表的企業について
  • ソフトウェア業界とは?業務内容と代表的企業について
  • ハードウェア業界とは?業務内容と代表的企業について
  • 通信インフラ業界とは?業務内容と代表的企業について
  • 国内IT業界の市場予測

 

  • この記事を書いている僕はこんな人です

新卒でIT業界に入り、2度の転職を経て現在はSIerで部長として働いています。
キャリアは20年で、C言語のプログラマーから、インフラエンジニア、アーキテクト、PMを務め、現在は人材育成や新卒と中途採用の面接官も務めています。
これまで、何百人ものITエンジニアと仕事を共に、数多くの転職希望者と採用面接を通じて接してきました。

 

この記事では、IT業界地図を使って、IT業界を構成する業種、職種、代表的な企業について網羅的に解説します。

 

IT業界は、ITという目に見えないものを扱うため、一言でIT業界といっても多種多様な業種、職種、働き方があります。未経験からIT業界への転職、または新卒でIT業界への就職を考えている人は、IT業界地図を使ってまずは業界研究をしましょう。
ヤマダ
ヤマダ

 

現在IT業界に興味のある就活生や、未経験からIT業界への転職を考えている方は、まずはIT業界地図を見てから、目次から興味のある業界をクリックして読んでみてください。

 

一枚で理解できる!IT業界地図!

 

IT業界の5つの分類と、業界のまたがりを1枚の図にまとめた「IT業界地図」を作成しました。

IT業界の代表的な企業を、それぞれの分類に配置し、分類のまたがりも表現しています。

(クリック・タップで拡大)

この図は、業界内の分類それぞれを以下の軸で整理しています。

・サービスよりか、テクノロジー(技術)よりか
・ソフトウェアよりか、ハードウェアよりか

 

最近はBtoB(企業間)とBtoC(企業・個人間)のビジネスの分類も表現したかったのですが、あまりにごちゃごちゃしてしまうためやめました。

概ね「インターネット・Web業界」「ソフトウェア業界」については、BtoCの事業を手掛けている企業が多いと認識していただければOKです。

これだけだと何のことかわからないと思いますので、IT業界の分類や基礎知識についてお話します。

 

IT業界の分類と基礎知識

 

まず、IT業界とは何か?についてお話します。

 

IT業界の商品は何か?

 

IT業界は、情報技術(Information Technology)を売り物にして商売を行っています。

例えば以下のようなものを取り扱って事業にしています。

  • ITの技術を持っている人の労働力(システム設計、構築作業)
  • ITを利用したサービス(SNS、ゲーム、クラウドサービスなど)
  • ITで作り上げた製品(ソフトウェア、ハードウェアなど)
  • ITを利用するための土台・基盤(インターネット、通信ネットワークなど)

 

このように、IT業界とは、ITの知識・技術そのものや、ITの知識・技術をもとに作り上げた製品、サービスなどを提供することで売上と利益を得ている企業が集まっている業界です。

ITそのものは目に見えないものなので、それをどのような形で売るかは、様々なやり方があるということです。

 

IT業界の5つの分類

 

一言でIT業界といっても非常に幅広く、たくさんの業種があります。

大きく分類すると以下のようになります。

 

  • 情報処理サービス(SI)業界
  • インターネット・Web業界
  • ソフトウェア業界
  • ハードウェア業界
  • 通信インフラ業界

 

ただし、ひとつの業界で専門的に事業を行う企業もあれば、複数の業界にまたがって事業を行う企業もあります。

例えば、富士通や日立製作所などは自社製品としてサーバーなどのハードウェア、ソフトウェアも扱えば、システム受託開発など情報処理サービス(SI)業界の事業も行っていたりします。

 

この事業のまたがりが、未経験者にとってIT業界をわかりにくくしている要因のひとつになっていると考えています。

 

 

情報処理サービス(SI)業界

 

ここからは、業界別に詳しくお話していきます。まずは僕も所属している情報処理サービス(SI)業界です。

 

情報処理サービス(SI)業界とは

 

情報処理サービス業は「SI」と呼ばれる業務を生業とします。

SIとは、System Integrationの略で、顧客から要件をヒアリングし、設計、製造、テストという流れで企業や自治体のシステムを作り上げていく業務を指します。

SIを専業で行っている企業をSIer(エスアイヤー)と呼びます。

主に企業や官公庁・自治体向けのシステム受託開発を行っているSIerが集まる業界です。

SIerが中心となって、システム受託開発に必要なソフトウェア、ハードウェアの調達や、システム開発要員の調達を行う構図が一般的になっています。

なお、SES(System Engineering Service、エンジニア派遣・客先常駐での技術提供)を行っている企業もSIに含めます。

(クリック・タップで拡大)

よく、このようにピラミッド型の多重請負構造と言われたりもしますが、このような構造になるのは基本的に大規模システムの開発です。

小規模なシステム開発だと、SIer+SES数社だけという構成もよくあります。

 

情報処理サービス(SI)業界の代表的企業と年収

 

情報処理サービス(SI)業界はさらにいくつかの業種に分類されます。

それぞれ特色、メリット・デメリットがありますのでご紹介します。

 

ユーザー系SIer

 

通信会社、銀行、証券会社などの様々なジャンルの民間企業が親会社となっているSIerのことです。

もともとは、親会社の情報システム部門だったのが切り離されて子会社化したものが多いです。

親会社のシステム開発、保守を主な業務としていますが、長い歴史の中で、外販も高い比率を占めています。

例:
・NTTデータ
 →NTTのデータ通信本部が分離・独立

・野村総合研究所
 →野村證券の電子計算部から分離・独立

 

  • 特色
  • 親会社のシステム開発、保守を主な業務としている
  • 親会社だけでなく、政府/公共、金融、製造/流通など幅広い業界のシステム受託開発を手がけている
  • メリット
  • 親会社の仕事を請けているため企業としての安定性が高い
  • 比較的給与が高く、休みが取りやすくホワイトな社風の企業が多い
  • メーカーに囚われず様々な製品を扱えるため、比較的身に付く技術の幅が広い
  • デメリット
  • 親会社の業務比率が高い企業は、他業界の仕事がしにくく、仕事の幅が狭まる
  • のんびりした社風が多いため、社風が厳しい会社に転職すると付いていけなくなる可能性がある
  • 代表的な企業と平均年収
  • NTTデータ(828万円)
  • 野村総合研究所(1,222万円)
  • 伊藤忠テクノソリューションズ(823万円)
  • SCSK(726万円)
  • 日鉄ソリューションズ(836万円)

 

メーカー系SIer

 

コンピューターメーカーのIT事業部門と、そこからシステム構築、保守、コンサルティングなど機能別に子会社化したSIerのことです。

主に富士通、日立、NECグループの企業で占められており、メーカーによって特色がありますが、政府/公共系、金融系に強みを持っているのが特徴です。

例:
・日立グループ
 日立製作所(親会社)
 →・日立ソリューションズ(システム受託開発)
  ・日立システムズ(中小企業向けシステム構築、保守)
  ・日立コンサルティング(日立グループのコンサルティング機能を集約)

 

  • 特色
  • メーカー親会社(日立製作所、富士通、NECなど)が一次請けとなって大規模システムを手がける
  • 主に政府/公共、金融の大規模システム受託開発を手がける
  • メリット
  • メーカー各社(日立・富士通・NEC)は大企業であり安定性が高い
  • グループ企業の場合も、親会社の仕事を請けているため安定性が高い
  • メーカー各社の利益が大きいと、ボーナスに反映される(製品の売上が良い等)
  • デメリット
  • グループ企業の場合、親会社の経営状況の影響を受けやすい
  • ソフトウェア、ハードウェア共にそのメーカー産の製品を主に取り扱うため、技術の幅が狭まる
    (そのメーカーの製品が業界標準でない場合が多く、ニッチな技術に特化する恐れがある)
  • 代表的な企業と平均年収
  • 日立製作所(894万円)
  • 日立システムズ(601万円)※openwork調べ
  • 富士通(798万円)
  • 富士通エフ・アイ・ピー(607万円)※openwork調べ
  • NEC(798万円)
  • NECソリューションイノベータ(615万円)※openwork調べ

 

 

独立系SIer

 

特定の親会社を持たず、独自の経営方針を持ってシステム開発に携わるSIerのことです。

親会社を持たないため、しがらみがなく自由な経営スタイルで様々な業界のシステム開発を手掛けます。

ユーザー系、メーカー系でないSIerは全て独立系に分類されます。

また、SES(System Engineering Service)という、エンジニア派遣や、数名で客先常駐というという請負契約とは異なる契約で技術提供を行う企業もここに分類されます。

  • 特色
  • 特定の親会社を持たず、独自の経営スタイルで事業を行う
  • 一次請けも行うが、ユーザー系、メーカー系のSIerの下請けを行うことが多い
  • システム開発ではなく、ソフトウェアやハードウェアの販売とその構築をメインに行う企業もある(大塚商会など)
  • メリット
  • 親会社からの縛りがなく、ソフトウェアもハードウェアも自由に選択できるため、身に付く技術の幅が広い
  • 他のSIerの下請けを担うことが多く、下流工程も手掛けるため、プログラミング能力やインフラなどの技術力を高めることができる
  • デメリット
  • 親会社がないため、ユーザー系、メーカー系と比較すると経営の安定性が低い
  • 下請けをメインに行う企業は請負契約に縛られるため、限られた時間と費用の中でシステム開発を行う必要があり、残業や休日出勤が比較的多く、離職率も高めな企業が多い。
  • 代表的な企業と平均年収
  • 日本ユニシス(837万円)
  • 大塚商会(807万円)
  • オービック(901万円)
  • 富士ソフト(598万円)
  • DTS(619万円)

 

 

ITコンサルティング

 

ITコンサルティングは、コンサルティング・ファームと呼ばれる企業です。

システム開発に入る前段階の、顧客の経営課題を分析し、ITを活用した課題解決を行ったり、SIerにシステム化を提案させるための「提案依頼書(RFP)」を作成したり、要件定義など上流工程をメインに行っている企業です。

また、中にはSIerのように上流工程から下流工程まで一貫してシステム開発を行うことや、PMOとして開発プロジェクトに入り込み、プロジェクト・マネジメントを行うこともあります。

  • 特色
  • 経営課題分析や業務のIT化検討、提案依頼書(RFP)の作成など、システム開発プロジェクトが開始される前段階の業務を行う
  • システム開発プロジェクトが立ち上がると、要件定義などの上流工程をメインに行う
  • PMO(Project Management Office)と呼ばれる、進捗管理や課題管理、一次請けSIerとの折衝など、本来は顧客側でやるべき業務を請け負うことも多い
  • メリット
  • 常に顧客の経営目線で物事を考えるため、顧客の立場・視点に立った考え方ができるようになる
  • IT業界の調査を行っているため、ガートナーやIDCなど質の高い業界の様々な情報・レポートに触れることができる
  • コンサルタントは単価が非常に高いため、社員の年収も高い
  • デメリット
  • よくも悪くも顧客に振り回されるため残業が多く激務となることが多い
  • 常にIT業界の最新情報に触れ、キャッチアップし続けないと顧客から認めてもらえない
  • ITの技術力はつきにくい
  • 代表的な企業と平均年収
  • アクセンチュア(857万円)※openwork調べ
  • デロイトトーマツコンサルティング(915万円)※openwork調べ
  • アビームコンサルティング(812万円)※openwork調べ

 

情報処理サービス(SI)業界の職種と働き方

 

基本的にはエンジニアやプログラマーとして企業や自治体向けのシステム開発プロジェクトへ参画します。

一次請けSIerであれば自社のフロア、そうでなければ一次請けSIerのフロアへ常駐となることが多いです。

請負契約で仕事を請けることが多く、その場合は決められた時間、費用の中でシステムの設計書やプログラムを納品することになります。

  • 情報処理サービス(SI)業界の職種と平均的な年収
  • プロジェクトマネージャー(656万円)
  • ITコンサルタント(611万円)
  • アプリケーションエンジニア(471万円)
  • インフラエンジニア(467万円)
  • プログラマー(422万円)

転職・求人DODA調べ

 

システムエンジニアとインフラエンジニアについてはさらに詳しくまとめました。こちらも合わせて読んで頂けるとより理解が深まります。

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情報処理サービス(SI)業界の課題と将来性

 

SIerは歴史が長く、その歴史の中で様々な構造的な課題を抱えています。

SIerは「エンジニア1人が1時間働くといくら」という時給換算で開発費用を見積もり、顧客と請負契約を結んでいます。

その前提で、2次請け、3次請けと仕事を卸していくと、どんどん1人あたりの費用は安くなっていきます。

そのため、下請けになればなるほどエンジニアの給料が安くなるという現象が起きており、安く買いたたかれることになります。

また、請負であることから、請負契約で決められた成果物を納品すればいいや、ということにもなるため、真の意味で顧客の経営ニーズをつかむことが難しいです。

こうした問題を「請負型人月ビジネスの限界」と呼び、どのSIerもビジネスモデルの変革を迫られています。

 

※SIerの将来性や課題については下記の記事にまとめましたので、よかったら読んでみてください。

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しかし、企業や金融機関、政府・自治体などの事業活動、行政サービスは当然のことながら続いていきます。

SIerがこれまでも手掛けてきた、企業や自治体に必要な基幹システムの開発や保守はなくなることはありません。

2030年には46万人のIT人材が不足するという予測データもあるため、ビジネスモデルや必要とされる技術は時代に合わせて変わっていきながらも、SIerはなくなることなく、将来性のある業種と言ってよいでしょう。

 

ITエンジニアが不足している理由については下記の記事でも詳しくまとめましたので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

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インターネット・Web業界

続いては、私たちにも身近な存在で、様々なサービスを生み出しているインターネット・Web業界です。

 

インターネット・Web業界とは

 

インターネット・Web業界とは、インターネットを利用したサービスを提供する企業が集まる業界です。

Webサイト・Webアプリケーション構築、インターネット広告などの企業向けのサービスを提供する企業(BtoB)と、SNS、ポータルサイト、ショッピングサイトなどの個人向けのサービスを提供する企業(BtoC)に分かれます。

パソコンだけでなく、スマホの普及によって様々なサービスが生まれており、さらに今後も拡大・発展を続ける業界です。

 

インターネット・Web業界の代表的企業と年収

 

インターネット・Web業界は非常に多くのサービスがあり、多岐に渡ります。

より細かい分類についてお話します。

 

SNS・ソーシャルゲーム

 

ソーシャルネットワーキングサービスの略で、インターネットを介して人間関係を構築し、情報を発信・拡散ができるプラットフォームです。

Twitter、Facebook、Instagram、Youtube、LINEが日本で多くのユーザーに利用されているSNSです。

また、SNSをプラットフォームとして、つながった人とスマホやパソコンで遊ぶことのできるゲームをソーシャルゲームと呼び、気軽に楽しめることから人気を集めています。

SNSはその利用目的が個人と企業で大きく分かれます。

個人は、友人とつながって情報を発信・シェアしたり、ダイレクトメッセージ機能を使ってやりとりを行うことを目的としますが、企業はSNSで自社の製品やサービスを宣伝したり、自社のホームページやオウンドメディアへの流入を狙ってSNSを利用します。

SNSはその利用目的からマーケティングや広告の要素もあり、様々な職種の人材が集まっていますが、技術職は基本的にはWebプログラミングや、プロジェクトをマネジメントする能力が求められます。

  • 特色
  • FacebookやLINE、DeNAなど有名で規模の大きい企業が多い。
  • 基本的にエンジニアの企業であるため、プロジェクトのスピード感が高く、高度なWebプログラミングスキルを求められる。
  • インターネット・Web業界の中でも非常に人気が高く、転職難易度が高い。
  • メリット
  • Webプログラミングスキルを身に付けることができ、本業だけでなく副業にも活かしやすい
  • 技術力さえされば非常にフラットな社風で、成果を出せる人は適切に評価される
  • 基本給が業界平均より高めであり、さらにインセンティブ制度やストックオプションなどがあり、総合的には高い年収を狙える。
  • デメリット
  • 一人当たりの業務量が多く、残業も多い。
  • 大企業へと成長しつつある企業が多く、良くも悪くも大企業的な文化、働き方になりつつある。
  • 代表的な企業と平均年収
  • Facebook(1157~1225万円)※平均年収.JP調べ
  • LINE(743万円)
  • DeNA(770万円)

 

ポータル・eコマース(電子商取引)

 

ポータルは、いわゆるポータルサイトの運営企業です。

ポータルサイトは、インターネットにアクセスするときの入り口となるWebサイトのことで、検索エンジンやニュース、オークション、ショッピングなどのコンテンツへのリンクが設置されており、リンク経由で目的のコンテンツが掲載されているWebページへ移動することができます。

また、eコマース(電子商取引)とは、インターネット上で商品の売買ができるサービスの総称を指します。

企業同士の取引(BtoB)や、ネットショッピングなど企業と個人の取引(BtoC)、オークションやフリマなど個人間の取引(CtoC)に分けることができます。

Yahoo!JAPANなど、ポータルサイトの運営企業がeコマースのサイト(Yahoo!ショッピング、ヤフオク!)を運営していることも多いです。

技術職は基本的にはWebプログラミングや、プロジェクトをマネジメントする能力が求められます。

  • 特色
  • インターネット黎明期である1990年代から存続している歴史のある企業が多い
  • 基本的にエンジニアの企業であるため、プロジェクトのスピード感が高く、高度なWebプログラミングスキルを求められる。
  • メリット
  • Webプログラミングスキルを身に付けることができ、本業だけでなく副業にも活かしやすい
  • 技術力さえされば非常にフラットで、成果を出せる人は適切に評価される
  • 基本給が業界平均より高めであり、さらにインセンティブ制度やストックオプションなどがあり、総合的には高い年収を狙える。
  • デメリット
  • 一人当たりの業務量が多く、残業も多い。
  • 大企業へと成長した企業が多く、良くも悪くも大企業的な文化、働き方になりつつある。
  • 代表的な企業と平均年収
  • アマゾンジャパン(857万円)※平均年収.JP調べ
  • ヤフー(700万円)
  • ZOZO(555万円)

 

 

インターネット広告

 

インターネット広告とは、Webサイトやメールを媒体とした広告で、画像で表示されるバナー広告や、検索エンジンの検索結果に連動して表示されるリスティング広告などがあります。

こうした広告は、広告主が広告代理店である、インターネット広告企業に依頼して、Webサイト上に掲載されることになります。

世界最大の広告会社と言われているグーグルが、その広告表示の制度を高めるために、日々検索エンジンのアップデートを繰り返していることは有名です。

広告代理店が本業ではありますが、Webの仕事ですので、基本的にはWebプログラミングや、Webマーケティングの知識、マネジメント能力などが求められます。

  • 特色
  • 基本的にエンジニアの企業であるため、プロジェクトのスピード感が高く、高度なWebプログラミングスキルを求められる。
  • ネット広告以外にもWebマーケティングをサービスとして手掛けている企業もある
  • メリット
  • Webプログラミングスキルを身に付けることができ、本業だけでなく副業にも活かしやすい
  • 技術力さえされば非常にフラットで、成果を出せる人は適切に評価される
  • 基本給が業界平均より高めであり、さらにインセンティブ制度やストックオプションなどがあり、総合的には高い年収を狙える。
  • デメリット
  • 事業立ち上げなどのメンバーになると一人当たりの業務量が多く、残業も多い。
  • 大企業へと成長した企業が多く、良くも悪くも大企業的な文化、働き方になりつつある。
  • 代表的な企業と平均年収
  • グーグル合同会社(1130~1260万円)※平均年収.JP調べ
  • サイバーエージェント(731万円)
  • D.A.コンソーシアムホールディングス(804万円)

 

 

クラウド・SaaS

 

クラウドは「パブリック・クラウド」とも呼び、システムを構築するために必要なサーバー、ネットワーク、ストレージといったシステムのインフラ(基盤)部分を意識することないよう、インターネットを介してサービスとして提供するものです。

システムを導入する企業が、自前でサーバーやネットワーク機器を用意して構築する「オンプレミス」と比較して、安価でスピーディーなインフラ提供が可能となります。

そうしたパブリック・クラウドサービスを提供する事業者をクラウドベンダと呼び、Amazon Web Service(AWS)や、Microsoft Azureなどが有名です。

SaaSは、Webサイト、またはソフトウェアの形態で顧客にサービスを提供している企業です。

利用者は、製品の製造元が提供しているWebサイトかソフトウェアを利用し、インターネットを経由してサービスにアクセスすることができます。

リモート会議を支援するビデオ会議ツールを提供するZoomや、PhotoshopやIllustratorなど有名なソフトウェアをクラウド化して提供することで成功したAdobeなどが挙げられます。

基本的に外資系企業であることが多く、企業として高い技術ノウハウを保有し、エンジニア職にも高い技術力が求められます。

  • 特色
  • Amazon、Google、Microsoftなど、外資系の有名企業であり、高い技術力を持つ
  • 基本的にエンジニアの企業であるため、プロジェクトのスピード感が高く、高度なプログラミングスキルを求められる。
  • メリット
  • クラウド技術は発展期で、業界的にも技術者が少ないために非常に市場価値の高い人材になれる
  • 外資系が多いということもあり、年収が非常に高い
  • デメリット
  • 競争の激しい業界であり、高い技術力を保持し続けないとついていけなくなる
  • まだ発展期であるため、今後、勝ち組と負け組が明確化される可能性がある
  • 代表的な企業と平均年収
  • アマゾンウェブサービス(600~1050万円)※平均年収.JP調べ
  • マイクロソフト(1171万円)※平均年収.JP調べ
  • アドビ(932万円)※エン・ライトハウス調べ

 

インターネット・Web業界の職種と働き方

 

基本的にはWebエンジニアやWebプログラマーとして、自社が提供するサービスのWebサイトや、Webアプリケーションの設計・製造・保守を行います。

チームで作業を行うことが多いため、技術力だけでなくマネジメント能力も求められます。

基本的に自社サービスであるため、SIerのように請負契約で縛られることがないため、納期もなく、顧客からの無茶ぶりもないため、技術力さえあれば働きやすい環境です。

  • Webプロデューサー/ディレクター(446万円)
  • Webデザイナー(347万円)
  • Webエンジニア/プログラマー(429万円)

転職・求人DODA調べ

これは国内企業の平均です。

外資系企業の場合はさらに高い年収を狙えます。

特にグーグル、マイクロソフト、アマゾンウェブサービスなどの外資系企業は年収が非公表となっていますが、1000万~1500万を超える年収が狙えます。

 

インターネット・Web業界の課題と将来性

 

野村総合研究所 日本の成長を支える産業「ウェブビジネス」によると、インターネット・Web業界の市場規模は、2020年で47兆円に到達すると予想されています。

2010年からの10年間で約4.5倍の伸び率であり、今後も市場は拡大していく成長産業であると言えます。

また、インターネット、Webサービスはもはや私たちが生活していくのに欠かせない社会インフラですので、景気に左右されにくい安定産業とも言えるでしょう。

 

このように書くと、順風満帆で全く課題や問題はないように見えますが、本当にその通りなのでしょうか。

ひとつ懸念があるとしたら、GAFAをはじめとした外資系企業の存在です。

日本の企業は、残念ながら業務を改善することは得意なのですが、新しくサービスを生み出すことがとても苦手です。

海外の企業はアイディアひとつで新しいサービスを1から生み出すことが得意な企業が多く、日本の企業が頑張ってひとつのサービスを生み出しても、海外の企業がさらに質の良いサービスを生み出し、飲み込まれてしまうことが繰り返されてきました。

国産SNSのmixiが、Facebookに押されてサービス縮小に追い込まれたりや、NTTコミュニケーションズが運営していた、唯一の国産パブリッククラウドの「Cloudn」(クラウド・エヌ)もAWSやMicrosoft Azureに押されてサービス終了に追い込まれました。

こういった外資系の脅威に怯えながらサービスを展開しなければならないため、いつ自社が展開するサービスが不調になるかわからないリスクに満ちた業界という見方もできます。

しかし、今後も市場規模が伸びていく成長産業であることは間違いなく、エンジニアスキルも身に付く業界であるため、将来性がある業界といって良いでしょう。

 

ソフトウェア業界

私たちがパソコンなどで身近に利用しているソフトウェアを扱う業界についてお話します。

ソフトウェア業界とは

 

ソフトウェアとは、コンピューターの上で様々な処理を行うプログラムのことを指します。

EXCELやWORD、アンチウイルスソフトなど、パソコンの上で利用するものから、パソコンやスマートフォンのOS、業務効率化のためのパッケージ製品、大規模なシステムの上で動作するOracle Databaseなどのデータベースや、ミドルウェアなどもソフトウェアの一種です。

そうしたソフトウェアを販売し、保守サポートを行う企業をソフトウェアベンダといいます。

情報処理サービス(SI)業界の企業も、企業の要求に合わせてアプリケーション開発を行いますが、ソフトウェア業界は自社で企画・販売を行うという点が大きな違いであり、明確に区別します。

日立、富士通など情報処理サービス業界に属するコンピューターメーカーも、SI以外に独自のソフトウェアを取り扱っているため、このカテゴリにも含めます。

 

ソフトウェア業界の代表的企業と年収

 

ソフトウェア業界はその企業の成り立ちによって2つに分類されます。

それぞれ特色、就職のメリット・デメリットがありますのでご紹介します。

 

独立系ソフトウェアベンダ(ISV)

 

ISVは、Independent Software Vendor(独立系ソフトウェアベンダ)の略です。

コンピューターやOSなどのシステムのプラットフォームとなる製品を扱う事業者の傘下になく、独自でソフトウェアの企画・開発・販売を行う企業のことです。

システムのプラットフォームを扱うメーカーは、どうしても自社製品に適合するソフトウェアを開発しなければならない制約がありますが、その制約に縛られず、自由に事業を展開できる特色があります。

また、対するコンピューターメーカーやOS事業者などにとっても、ISVが手掛ける人気のあるソフトウェアを自社ハードウェアやOS上で動作保証させることは重要であるため、無視できる存在ではなく、むしろ多くは協業関係にありますが、EMCに買収されたVMwareなど、ハードウェアベンダに買収されるケースも増えています。

  • 特色
  • コンピューターメーカーなどの制約を受けずに自由にソフトウェアの企画・開発・販売を行う
  • コンピューターメーカーなどにとっても重要な存在で、協業関係にある
  • 高い技術力を持つベンチャー企業や、比較的中小企業が多い
  • メリット
  • 自社で製造販売するソフトウェアのスペシャリストになれる
  • 商品企画に携わる機会があり、企画・開発・販売に関するノウハウが身に付く
  • 導入する企業に合わせてカスタマイズを行うため、コンサルティング能力や、システム開発のノウハウも身に付く
  • 製品の売り上げにもよるが、IT業界の中では比較的高い年収が狙える。
  • デメリット
  • 自社で扱うソフトウェア製品以外の知識・技術力が身に付かない
  • 主力製品の売り上げによってボーナスなどが影響を受け、収入が左右されやすい
  • SIerからの問い合わせやトラブルサポートは24時間365日行うケースがあり、残業が多くプレッシャーも大きい
  • 代表的な企業と平均年収
  • SAPジャパン(1,050万円)※平均年収.JP調べ
  • トレンドマイクロ(891万円)
  • SKY(601万円)※indeed調べ
  • サイボウズ(598万円)

 

メーカー系ソフトウェアベンダ

 

ISVとは逆に、コンピューターメーカーやOSを開発する事業者やその傘下の企業など、自社ハードウェア製品に適合するソフトウェアを開発・販売している企業のことです。

※この呼び方はあまりされていませんが、当ブログでは便宜上、ISVと区別するためにメーカー系ソフトウェアベンダと呼びます。

  • 特色
  • コンピューターメーカーなどが自社ハードウェア製品に適合するソフトウェアの企画・開発・販売を行う
  • 比較的大企業、外資系企業が多い
  • メリット
  • 自社で製造販売するソフトウェアのスペシャリストになれる
  • 商品企画に携わる機会があり、企画・開発・販売に関するノウハウが身に付く
  • 導入する企業に合わせてカスタマイズを行うため、コンサルティング能力や、システム開発のノウハウも身に付く
  • 業界標準となっているソフトウェアが多いため、身に着けたノウハウを基に転職がしやすい
  • 製品の売り上げにもよるが、IT業界の中では比較的高い年収が狙える
  • デメリット
  • 自社で扱うソフトウェア製品以外の知識・技術力が身に付かない
  • 主力製品の売り上げによってボーナスなどが影響を受け、収入が左右されやすい
  • SIerからの問い合わせやトラブルサポートは24時間365日行うケースがあり、残業が多くプレッシャーも大きい
  • 代表的な企業と平均年収
  • マイクロソフト(1171万円)※平均年収.JP調べ
  • ヴイエムウェア(420~965万円)※indeed調べ
  • レッドハット(800万円)※エン・ライトハウス調べ

 

ソフトウェア業界の職種と働き方

 

自社製品に関するスペシャリストとして、様々な働き方があります。

ソフトウェア製品の開発・アップデート、ソフトウェアの保守サポート、営業と一体になって行う自社ソフトウェアの提案や導入コンサルティング、SIerが手掛けるシステム受託開発プロジェクトに入って設計や構築を行うといった働き方があります。

  • プリセールス(625万円)
  • ソフトウェアエンジニア(473万円)

転職・求人DODA調べ

これは国内企業の平均です。

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ソフトウェア業界の課題と将来性

 

情報システムにはソフトウェアが必要であるため、ソフトウェア業界はこれまで堅調なビジネスを展開してきました。

今後はというと、AIやIoT、クラウドといったいわゆるデジタル技術の普及によって、IT業界自体が大きな変革を迫られていますが、IT業界のビジネスモデルは変わっても、ITの実装には引き続きソフトウェアが主役であるため、今後も需要はあり続けます。

例えば、IoTで大量のデータを集め、AIで分析したデータを人間が見たいという場合、BIツールと呼ばれるソフトウェアが必要となります。

また、大量のIoTデバイスやパソコンなどの端末を一元管理するためのソフトウェアも必要です。

さらに、サイバー攻撃などのセキュリティ対策は、今後、企業や自治体にとってにますます重要になり、予算も増加傾向にあるため、セキュリティソフトウェアはこれからますます市場が活発化していくでしょう。

このように、ソフトウェア業界は非常に将来性の高い業界といえます。

 

ハードウェア業界

私たちがパソコン、スマートフォンなどで身近に利用しているハードウェアを扱う業界についてお話します。

ハードウェア業界とは

 

ハードウェアとは、パソコン、スマートフォン、サーバーなど、ソフトウェアが動作する土台となる機器のことを指します。

また、データ通信に必要なネットワークを構成するルーターやスイッチなどのネットワーク機器、システムで必要となるデータを貯め込むためのストレージ(ディスク装置)もハードウェアです。

こうしたハードウェアを企画・開発・販売し、保守サポートを行う企業をハードウェアベンダといいます。

日立、富士通など情報処理サービス業界に属するコンピューターメーカーも、SI以外にサーバーやストレージなど独自のハードウェアを取り扱っているため、このカテゴリにも含めます。

 

ハードウェア業界の代表的企業と年収

 

ハードウェア業界はその企業の成り立ちによって2つに分類されます。

それぞれ特色、就職のメリット・デメリットがありますのでご紹介します。

 

独立系ハードウェアベンダ(IHV)

 

IHVは、Independent Hardware Vendor(独立系ハードウェアベンダ)の略です。

コンピューターメーカーなどの特定のハードウェアメーカーの傘下になく、独自でハードウェアの企画・開発・販売を行う企業のことです。

サードパーティーとも呼ばれており、CPUやディスク、ネットワークアダプタなどの周辺機器を扱う企業を指します。

なお、CPUやハードディスクドライブなどについては、インテルやウェスタン・デジタル、シーゲート・テクノロジー、東芝など数社でほぼ独占状態で、業界標準となっているため、その部品を利用して二次的な製品を製造している企業を対象とします。

なお、ハードウェアベンダには、ハードウェアそのものの設計・開発に携わるエンジニアがいますが、当ブログはIT業界に関して解説するブログですので、ここでは組み込み系エンジニアについてお話します。

  • 特色
  • コンピューターメーカーなどの制約を受けずに自由にハードウェアの企画・開発・販売を行う
  • コンピューターメーカーなどにとっても重要な存在で、協業関係にある
  • メリット
  • 組み込み系、制御系ソフトウェア開発のスペシャリストになれる
  • デメリット
  • 組み込み系エンジニアとしての知識・技術力しか身に付かない
  • 主力製品の売り上げによってボーナスなどが影響を受け、収入が左右されやすい
  • 代表的な企業と平均年収
  • エレコム(554万円)※平均年収.JP調べ
  • アイ・オー・データ機器(523.8万円)※年収ガイド調べ

 

メーカー系ハードウェアベンダ

 

IHVとは逆に、コンピューターメーカー、ストレージメーカーなど、総合的にパソコン、サーバー、ストレージ製品を手掛ける事業者やその傘下の企業などのことです。

※この呼び方はあまりされていませんが、当ブログでは便宜上、IHVと区別するためにメーカー系ソフトウェアベンダと呼びます。

  • 特色
  • コンピューターメーカーなどが、パソコン、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器など自社の販売戦略に従ったハードウェア製品の企画・開発・販売を行う
  • 比較的大企業、外資系企業が多い
  • メリット
  • 自社で製造販売するサーバー、ストレージ、ネットワーク機器のスペシャリストになれる
  • 商品企画に携わる機会があり、企画・開発・販売に関するノウハウが身に付く
  • 導入する企業に合わせてカスタマイズを行うため、コンサルティング能力や、システム開発のノウハウも身に付く
  • 業界標準となっているハードウェアが多いため、身に着けたノウハウを基に転職がしやすい。
  • 製品の売り上げにもよるが、プリセールスはIT業界の中でも高い年収が狙える。
  • デメリット
  • 自社で扱うハードウェア製品以外の知識・技術力が身に付かない
  • 主力製品の売り上げによってボーナスなどが影響を受け、収入が左右されやすい
  • SIerからの問い合わせやトラブルサポートは24時間365日行うケースがあり、残業が多くプレッシャーも大きい
  • 代表的な企業と平均年収
  • 日立製作所(894万円)
  • 日本ヒューレット・パッカード(570万円~800万円)※平均年収.JP調べ
  • DELLEMC(690万円)※エン・ライトハウス調べ
  • シスコシステムズ(940万円)※エン・ライトハウス調べ

なお、DELLEMCについては、営業職・スタッフも含めた年収となっているため、エンジニア職はもっと高い可能性があります。

 

ハードウェア業界の職種と働き方

 

自社製品に関するスペシャリストとして、様々な働き方があります。

サーバー、ストレージなどに組み込まれるプログラム(主にC言語)のエンジニアとして、開発・アップデートに携わったり、ハードウェアの保守サポート、営業と一体になって行う自社ハードウェアの提案や導入コンサルティング、SIerが手掛けるシステム受託開発プロジェクトに入って設計や構築を行うといった働き方があります。

  • プリセールス(625万円)
  • サーバーエンジニア(467万円)
  • ネットワークエンジニア(457万円)
  • 組み込み系(制御系)エンジニア(435万円)

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これは国内企業の平均です。

外資系企業の場合はさらに高い年収を狙えます。

 

ハードウェア業界の課題と将来性

 

これまでは、ハードウェア業界は成熟産業で、ほぼ横ばいで緩やかな成長を遂げてきました。

しかし最近は企業がサーバーなどハードウェアを自社の資産として購入してシステムを構築する「オンプレミス」から、ハードウェアを購入せずにシステム構築が可能なクラウドの導入を進めていることと、ネットワークの無線化の推進(ワイヤレスファースト)があり、有線ネットワーク機器は時代遅れになった背景もあり、業界全体では2022年までの年間平均成長率がマイナス2.4%になると予測されています。

ただし、クラウドといっても、システムの基盤にはハードウェアは絶対的に必要であることと、今後は様々な「モノ」がインターネットにつながる「IoT」ビジネスが盛り上がってくると予測されており、ハードウェアベンダ各社もIoT時代に向けた新製品を市場に投入してくることが考えられます。

ハードウェア業界はまさにこれから盛り上がりを見せようとしている将来性のある業界と言えます。

 

通信インフラ業界

私たちがスマホやパソコンで電話やインターネットを利用するときに使用する通信ネットワークを扱う、通信インフラ業界についてお話します。

 

通信インフラ業界とは

 

通信インフラとは、電話やインターネット、またはそれらを利用するときの通信経路となる無線や光ファイバー、インターネットの仕組みそのものなど、通信ネットワークとなる機器や仕組みのことを指します。

固定通信、移動体通信、インターネットサービスプロバイダ(ISP)などが通信インフラ業界に含まれる業種です。

主にネットワークエンジニアやサーバーエンジニアなど、通信インフラの設計や構築、保守を行うエンジニアが所属しています。

 

通信インフラ業界の代表的企業と年収

 

通信インフラ業界の企業は、取り扱う通信インフラの種類によって分類されます。

それぞれ特色、就職のメリット・デメリットがありますのでご紹介します。

 

電気通信事業者(伝送路設備を保有)

 

電気通信事業者(伝送路設備を保有)は、一般に固定電話や携帯電話等の電気通信サービスを提供する会社の総称で、「音声やデータを運ぶ」という意味で「通信キャリア」とも呼ばれます。

NTTグループやKDDI、ソフトバンクなど、電気通信事業者の中でも、伝送路設備(通信回線の設備)を持つ企業であり、主に固定電話、携帯電話など、私たちにも身近なサービスを提供しています。

  • 特色
  • NTTグループ、KDDIなど、旧電電公社時代から分離・独立した日本を代表する大企業が多く、経営が非常に安定している
  • 基本的に電話など自社が展開する事業の根幹となるネットワークの設計や保守を行う
  • メリット
  • 大規模な通信ネットワークを手がけているため、サーバーやネットワークなど、ITインフラ(基盤)のスペシャリストになれる
  • 経営が安定している大企業が多く、安定して高い年収が狙える
  • 比較的ホワイトな企業風土であり、ワーク・ライフバランスを重視しており福利厚生も充実している
  • デメリット
  • 通信ネットワーク専業であるため、サーバやネットワークなど、ITインフラ(基盤)以外の知識・技術が身に付かない
  • 通信ネットワークに障害やトラブルが発生すると、社会そのものに大きな影響を与える責任感・プレッシャーの強い業務である
  • 代表的な企業と平均年収
  • NTT東日本(911万円)※キャリアピックス調べ
  • NTTドコモ(872万円)
  • KDDI(952万円)
  • ソフトバンク(1030万円)

 

電気通信事業者(伝送路設備を非保有)

 

電気通信事業者(伝送路設備を非保有)は、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)です。

ISPの他にも、新聞社のような情報サービス会社や、機械警備を行う警備会社も該当しますが、ITを扱う当ブログではISPについてお話します。

ISPはインターネット接続を希望する個人や団体に対してインターネット接続サービスを提供している企業です。

ISPによってはポータルサイトを運営したり、音楽や映像配信を行うコンテンツ・プロバイダとしての一面を持つ企業もあります。

また、クラウドサービスを展開する企業もあるなど、インターネットの技術を使ったサービス提供に積極的な業種です。

  • 特色
  • 1990年代の日本のインターネット黎明期からインターネットを支える老舗企業が多い
  • ネットワーク、インターネットに関する高い技術力を持つ
  • エンジニアは、ネットワークだけでなく、Webに関するスキルを持つエンジニアも求められる
  • メリット
  • インターネット接続やクラウドを手がけているため、サーバーやネットワークなど、ITインフラ(基盤)のスペシャリストになれる
  • 老舗企業が多いが、比較的フラットな社風で、ベンチャースピリットを大事にしている企業が多い
  • デメリット
  • 基本的にはネットワークの会社であるため、サーバやネットワークなど、ITインフラ(基盤)以外の知識・技術が身に付きにくい
  • インターネット接続に障害やトラブルが発生すると、社会そのものに大きな影響を与える責任感・プレッシャーの強い業務である
  • 代表的な企業と平均年収
  • インターネットイニシアティブ(656万円)
  • ソニーネットワークコミュニケーションズ(720万円)※年収リサーチ調べ
  • BIGLOBE(572万円~972万円)※indeed調べ

 

通信インフラ業界の職種と働き方

 

ネットワークに関するスペシャリストとしての働き方と、ISPなどポータルサイトやコンテンツプロバイダとしての業務は少ないながらWebエンジニアとしての働き方があります。

基本的にはネットワークエンジニアとして、日本の通信インフラの下支えとして、ネットワーク機器、LAN・WANの設計、構築、保守業務を担当します。

また、ネットワークを運用監視するためのサーバーの設計、構築、保守業務も行います。

IIJなどクラウドサービスを展開している企業においては、サーバーエンジニアの需要も多くなります。

 

  • サーバーエンジニア(467万円)
  • ネットワークエンジニア(457万円)
  • Webエンジニア/プログラマー(429万円)

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通信インフラ業界の課題と将来性

 

固定通信分野においては、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、国内の情報通信基盤を世界最高水準にしようと、平成27年に電気通信事業法が改正で一部規制が緩和されるなど、光回線の普及は今後も進むと予想されています。

また、次世代の通信システムである5Gが今後の通信インフラ業界において大きなトピックスになっています。

5GはIoTの普及や、VR・ARといった先端技術の実用化において欠かせない技術。今後のIT業界全体の成長を支える重要な技術です。

このように、電話やインターネットなど、社会インフラとなっている重要な通信インフラを支えるネットワークの技術はこれからも進歩を遂げるため、エンジニアの需要はあり続けます。

 

また、ISPの提供するインターネット接続サービスや、ISPによるポータルや、音楽・映像配信などインターネット上の各種サービスも伸びてきています。

今後はそうしたISPがゲーム・映像などのコンテンツ配信企業と連携し、新たなビジネスモデルを生み出す可能性を秘めていると言え、コンテンツビジネスをどのように展開していくかが課題になっています。

そうした意味で、課題はあるが将来性の高い業界であると言えます。

 

国内IT業界の市場予測(2020年度版)

 

IDC Japanが、2020年9月9日に国内ICT市場の予測アップデートを発表しました。

 

IDCは定期的に、国内企業がどの程度ITに支出をするか予測を発表をしており、今回は新型コロナウイルス(COVID-19)の最新状況を考慮したものとなっています。

 

 

レポートの内容を噛み砕くと以下の通りです。

 

  • 2020年はコロナの影響を受けて前年比4.3%減(27兆9,253億円)※当記事で算出
  • 2021年には前年比1.2%増(28兆2,605億円)
  • 2022年から緩やかに成長し2019年の水準に戻るのは2023年

※2020年8月末時点の予測

 

2020年にコロナ禍の影響で成長率が大きく落ち込んでいますが、下記を要因として2021年には回復が見込まれると予測されています。

 

IT支出が回復する4つの理由

  • 東京2020オリンピック・パラリンピックの開催
  • 政府の景気刺激策
  • デバイス領域(スマホ/PC/タブレット)が大きく伸びる
  • インフラ領域(サーバー/ストレージ/IaaS/ネットワーク)が大きく伸びる

 

デバイス領域やインフラ領域は、企業システムの「クラウド・シフト」の盛り上がりと、コロナ禍によって逆に導入が進んだ「テレワーク」や「教育のデジタル化」といった領域により需要が伸びていると考えられます。

 

こういったDX(デジタル・トランスフォーメーション)に関連する領域に対しては、今後も投資が進むと予想されますので、IT業界はこれからも伸びる成長産業であると言えます。

 

実際に、2020年10月に「転職・求人DODA」が発表した業種別求人倍率を見ると、「IT・通信」業界は有効求人倍率が4.89倍となっています。

 

これは、求職者1人あたりに対して求人が4.89件もあるということを意味しており、ITエンジニアは転職市場においても、当面は「売り手市場」が続くと考えられます。

 

IT業界への転職に興味のある方向けに、ITエンジニアにおすすめの転職エージェントについてまとめていますので、こちらもよかったら読んでみてください。

 

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まとめ

IT業界について、IT業界地図を使って解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

 

繰り返しになりますが、ITそのものは目に見えないものなので、それをどのような形で売るかは、様々なやり方、業態があるということになります。

 

この記事を読んで、少しでもIT業界の業界研究のお役に立てれば嬉しいです。

  • この記事を書いた人

ヤマダヒロタカ

インフラエンジニア/ITアーキテクト/プロジェクトマネージャ。 SESのエンジニアから2度の転職を経て、現在某SIerにて技術系組織のマネージャーを務める。

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